区民の真の安心・安全のために

「オウム問題・災害・防犯対策委員会」での反対理由

【世田谷区災害対策条例】
この条例は、近年頻発している地震・風水害等自然災害に対して、区が区民の生命と財産を守る立場を明確にするとともに、区・区民・事業者がそれぞれの役割に応じて連携を図りながら、対策を講じていくというものであり、きわめて重要な条例といえます。区民連としても、この条例の制定は強く望んできました。特に、本条例に災害要援護者対策や帰宅困難者対策等が盛り込まれたことの意味は大きいと考えます。それだけに、条文は区民・事業者に十分理解が得られるものでなければなりません。そこで区民の責務として用いられている「努めなければならない」という文言を「努めるものとする」とした修正案を提案しました。法律用語では、「努めなければならない」は努力義務規定とされていますが、区民には「強制」ともとられかねません。飲料水や食糧の備蓄等区民の生命と財産にかかわる問題であるだけに誤解を招く表現は避けるべきです。

★議案の審議が行なわれた特別委員会で、修正案は残念ながら否決されました。
賛成4:民主党・生活者ネット・社民党世田谷区民連合(2)、共産党(1)、虹(1)
反対7:自民党(3)、公明党(2)、せたがや政策会議(1)、無所属(1)
その後、原案について審議されましたが、災害対策にもっとも需要とされ、今回の条例でも区が求める区民の「自助」つまり「自らの生命と財産は自らが守る」という考え方は、決して強制からは生まれません。強制ともとれる条文規定は避けるべきとの考え方から、区民連は条例案に反対しました。

【世田谷区国民保護対策本部及び緊急対処事態対策本部条例】
【世田谷区国民保護協議会条例】
この2つの条例案はテロなどを想定した「国民保護法」にもとづくものです。法律自体、国会で十分な議論のないまま決定されたもので、国民に広く知られていない上に、「国民の協力」「事業者の協力」等が多く盛り込まれていて、国民の基本的人権をはじめ財産権や所有権等国民固有の権利が著しく制限あるいは侵害される恐れのある法律となっています。 平和都市宣言をしている世田谷区は、テロ対策を急ぐのではなく、日本が武力攻撃やテロの危険にさらされないよう、政府への働きかけを強めるべきであり、2つの条例案に反対しました。