ネットまつり 報告
●11/15「老年学講座・加齢は華麗!?」
ジェロントロジーという言葉を知っていますか?日本ではあまり知られていませんが「老年学」といってヨーロッパでは以前から研究されています。産能短大の教授・佐藤百合子先生から、人類初体験の超高齢社会をどう乗り切っていくのか、高齢化社会が経済・企業に与える影響を分析し、身体的変化や知的・精神的変化を理解する事で、超高齢社会をマイナスにしない、加齢を華麗にする事ができると確信しました。実際に外の道で車いす体験なども行い、とても興味深い講義に、出席者も元気になりました。
(山木きょう子)
●11/16「病後児保育の現場から」
下馬にある、いなみ小児科付属病時保育室「ハグルーム」で保育士として働く蔵本由起子さんから現場報告を伺いました。
現在の病後児保育ではニーズに対応できず、結果的に病児の保育をしているという事。さらに、経済的に安定していないので、区の補助のつけ方を含めて現在の体制を再考しなければなりません。
将来的には子どもが病気になった時には、緊急でも保護者が休みが取れ、自宅で見守れる社会にしなければならないとの指摘も頂きました。地域の中にある、ふれあい子育てのネットワークを生かし医療機関とも連携し、病児を預かれる仕組み作りに踏み出す時かもしれません。(吉田恵子)
●11/18「川上のこころ、川下しらず」
区内の小中学生を対象に自然の大切さ、豊かさを知り、環境を大切にする心をはぐくむ多彩な活動をエネルギッシュに続けている川本茂さんから、多摩川の源流・山梨県小菅村との交流活動について聴きました。「多摩川の最初の一滴」が湧き出す小菅村は、その山林を明治天皇が水源林に指定したことから、木材を切り出せない、田んぼもつくれない村になり、生活の糧を失い、娘を売った家もあるという、悲しい現実。欧州では下流ほど高い税金が水道料金に課せられるといいますが、日本にその発想はなく、水源としての依存が20%であるため、東京都も多摩川への意識は薄いとのこと。せめてものお返しに下流の私たちができることは、現地に行って話を聞くこと、お金を落とすこと。飲み水や心地よい川辺空間の恩恵を多摩川から受けている下流の私たち、まず、湯水のごとく水を使うといったことはやめましょう!(竹村津絵)
●11/19「求められる移送サービス」
高齢社会を迎えて、高齢者が家に閉じこもりにならないためには、ドアツウドアの移動の確保が必要になってきます。世田谷区における福祉の移動サービスは、これまで障害者団体を支援する世田谷移動サービス協議会の人達が主に担ってきましたが、これからは移送サービスを利用する人も増えていく中で、どのように確保していくのか。利用者側の人達と現在サービスを提供しているNPOや個人タクシーの方達と話し合いました。
課題も多く残されていますが、まずは行政も積極的に取組むことを求めていきたいと思います。移送に関してはこれまでデーターも少なく、どのようなニーズがあるのか現況調査を行なう必要があります。その上で利用者とサービス提供者が一緒になって今後の世田谷区の移送サービスのしくみづくりを考えていきたいと思います。(西崎光子)