区議会最終日に、議会改革を推進する決議と重要な議案審議に公聴会開催を義務付ける条例改正案を提案しましたが、否決されました
1.公聴会の開催などで幅広い区民意見を反映させ、いっそうの議会改革を推進する決議
2.世田谷区議会委員会条例の一部を改正する条例(基本構想と議員定数に関する議案審査に公聴会開催を義務付ける)の2件の議案です。
会期終了間近でも共同で提案を急いだのは、自公民などから提案された議員定数削減の条例改正案の審議に際し、ひろく区民意見を聴く公聴会の必要性を訴え要望してきたにも関わらず、実施しないまま、議会内の数に任せ決定されてしまったからです。
公聴会の開催を求める超党派の議員名でアンケートをつけた10万枚のビラを新聞折込したところ、回答してくださった大半の方が公聴会の開催が必要だとしていました。
議案を審議する12月1日の議会運営委員会の席上には、区民・団体から公聴会開催を求めて議長に出された6件の「緊急要請」も配布されました。
こうした区民の声をふまえ、議案の審議の進行を最終決定する議会運営委員会においても再度、公聴会開催を要望しました。その場で賛否が諮られ、結果、賛成したのはネットと共産党の2人のみ。(公聴会を求めてきた他の会派は委員会メンバーになっていません)自民、公明、民主の8人の委員が公聴会は必要ないと反対しました。
前段の議会制度研究会においては「区民の意見をきく公聴会のようなものを」とどの会派も発言していました。しかし正式な公聴会が開催できる段階で、手のひらを返してしまったことは、区民への裏切り行為です。
こうした区議会の区民無視、区民不在の姿勢に危機感を抱き、改めて議会全体として区民意見をきき、議会改革をすすめることを確認するために決議を提案しました。合わせて現行条例で手続きのみを定めている公聴会について、区政運営の根幹である「基本構想」と議会の根幹である「議員の定数」に関する審議においては開催を義務付ける条例改正案を提示したのです。
こうした経緯から急場の提案となったことに対し、自民・公明・民主は事前の根回しがなかったため提案そのものが認められない、という姿勢を強固しました。ようやく2件の審議に入ったのは夜の9時すぎ。議会運営委員会に付託された条例改正案の審議は、10時すぎから午前3時まで! 会期を1日延長しての審議となりました。
しかし提案理由の説明に対し、延々と続けられた質疑も改正案の中身そのものではなく、前段の研究会と定数削減条例の審議経緯などを引き合いに、会派・議員の保身を目的とするものが大半だったことが、とても残念です。
それでも数の論理で、2件の改正案は否決されました。「区民不在」の世田谷区議会の実態が露呈された区議会最終日となりました。