オリンピック・パラリンピック開催に対する世田谷区の対応についての緊急申し入れ

昨日、オリンピック・パラリンピック開催に対する世田谷区の対応について保坂区長と渡部教育長に緊急申し入れをしました。

 

 

 

 

 

 

 

オリンピック・パラリンピック開催に対する世田谷区の対応についての緊急申し入れ

世田谷区長 保坂展人 殿
世田谷区教育長 渡部理枝 殿

2021年6月23日
生活者ネットワーク世田谷区議団
金井えり子、高岡じゅん子、田中みち子

国、都、JOCは21日、オリンピックに観客を上限を1万人または定員の50%を入れ開催することを決定しました。世田谷区内では9300人の収容定員の、馬事公苑は4650人の観客とそれに加えて選手、関係者等を迎えることとなります。
世田谷区が、区民の生命と健康を最優先とし新型コロナウイルス対策に取り組み続け早1年以上が経過し、現時点で、世田谷区民の死者だけでも100人を超え予断を許さない状況が続いています。特に最前線でこの疾病と取り組んできた、地域医療に携わる医師や看護師など医療スタッフの疲弊は想像に余りあるものがあります。生活者ネットワーク世田谷区議団は、このような状況の下、東京オリンピックを開催し、更なる負荷を地域医療体制にかけることに大きな危惧を抱いています。
新たな変異株が発生し、今までの株に比べ若年層も罹り易く、重症化し易いとの報道がされています。このような状況下で、区内の幼児・小中学生のオリンピック・パラリンピック集団見学の実施は中止すべきです。マスクを着けて、集団での移動など、熱中症のリスクも、コロナ以前に比べ格段に上昇しています。子どもたちの安全を最優先に、学校単位の集団観戦は中止するしかないと考え、世田谷区長、教育長に正しい決断を示してくださるよう緊急申し入れを致します。
今回のパンデミックを克服するためには、集団免疫の獲得が必要です。ワクチン接種が一番急がれる中で、オリンピック等の安全な開催のためには、会場への医師の配置、救急対応のための病床確保などが必要です。第5波の到来も重なれば、更にオリンピックのために医療資源を裂く余力はありません。国の専門家会議有志からも、感染拡大防止のためには無観客が望ましく、人流の拡大を防ぐことが8月に向けて大きな第5波を起こさないための最善の手段だと提言しています。専門家による科学的な提言を重んじ、世田谷区としての政策判断をしていただくよう要望します。

以 上