区議会 第3回定例会 決算特別委員会 関口江利子が「核兵器禁止条約第2回締約国会議への日本政府のオブザーバー参加を求める意見書」に賛成の立場で意見を申し上げました。全文をご覧いただけます。

議員提出議案第5号「核兵器禁止条約第2回締約国会議への日本政府のオブザーバー参加を求める意見書」に賛成の立場で意見を申し上げます。
今日ここに立つにあたり、ふと、いま頭上に核爆弾が落ちたらどうなるだろうと考えてみました。78年前広島市に落とされたものと同じ威力とまちの規模で想定して、世田谷区役所を爆心地とした場合、南はボロ市通り、北は梅ヶ丘のまちづくりセンターまでを直径として、投下から1・2・3秒で単純計算で約1万5,000人〜2万6,000人の方が亡くなります。3秒間で3000〜4000度の熱線が放たれ、あっという間もなく60〜100%の割合で即死します。経堂から三軒茶屋の範囲では20〜60%の方が熱線による火傷等に見舞われ、無傷ではいられません。命が助かった人も世田谷全域で長期的に放射線被害に苦しみます。これが、たった一発の核兵器が持つ威力です。
世界には全生命を何度も滅ぼせるだけの核弾頭が1万3000発あります。とんでもない核兵器を保有しているんだからお互い使用するような事態は避けましょうね、そんな牽制の睨み合いが核抑止です。平和を担保する手段が核兵器だとは私は子どもたちに言えません。
今年広島で開催されたG7広島サミットを受けて、広島平和宣言、長崎平和宣言では、両市長が核抑止論からの脱却を訴えました。
唯一の被爆国をうたう日本が、当の被爆地から非難されている歪んだ現状の中で核兵器禁止条約に批准しないどころか締約国会議にオブザーバー参加すらしていないのに「核軍縮の橋渡し役を自負している」など恥ずべきです。
世界で凄惨なニュースが溢れ、武装や防御の強化が叫ばれる情勢に流されず、核抑止、拡大抑止について無条件にNOと言えるのは世界中で被爆国日本しかいません。日本は、ヒロシマ・ナガサキからではなく国として核抑止に替わる安全保障の形を提言する責務があります。来月、第2回締約国会議が開催されます。今回ドイツは初めてオブザーバー参加を表明しました。日本も最低限オブザーバー参加をし、世界の信用を取り戻すべきです。世田谷区議会から国に働きかけ、なんとしても参加することが求められます。力で、押さえつける・牽制するやり方が正しいと思っている人は誰もいないはずです。
日本には、日本にしかできない役割がある。
以上、生活者ネットワーク世田谷区議団を代表し、賛成意見といたします。