金井えり子 議員 生活者ネットワーク世田谷区議団を代表し、世田谷区令和四年度一般会計外四件全てに賛成する立場から意見を申し述べます。
ロシアのウクライナ侵攻は、国際法違反の武力による他国への攻撃であり、明らかに許されない暴挙です。平和都市宣言をした世田谷区として、平和資料館や国際交流センターなどの活動を充実させ、足元から平和や多文化共生社会を築いていく必要があります。そのためには、特に子ども、若者が平和と人権について深く考える機会を創出することを求めます。
世田谷区のDX推進は、単なる行政のデジタル化ではなく、住民自治や区民の参加と協働を深化させるデジタルデモクラシーの推進です。DXを通じて、誰もが参加しやすい区政を実現してください。自治体情報システム標準化、共通化に際しては、従来の区の個人情報保護の仕組みを生かし、情報公開・個人情報保護審議会が有効な活動ができるよう取り組むことを求めます。
地域行政の推進においては、防災の視点を生かした地域の活性化を求めます。まちづくりセンターをはじめとした三者連携、地域活動の主体である商店街、学校、NPO法人や福祉的な資源を区民とつなぎ、災害時に一人も取り残さない地区、コミュニティーをつくることが必要です。各地区の特性をつかみ、住民による自治力を高め、世田谷区地域行政推進条例が実効性のあるものとなることを求めます。
未来つながるプランに盛り込まれたSDGsの世界観では、経済、社会を支える基盤に環境を置いています。環境に配慮した持続可能な世田谷区政へ向けた変革を進めなくてはなりません。
気候危機対策、二〇五〇年、CO2排出ゼロのためには、自動販売機やペットボトル削減に代表されるライフスタイルの変革が必須です。今の便利さや収入と未来の命に関わる環境問題とは別次元の問題です。中学校への自動販売機試行設置についても、環境教育の機会と捉え、いま一度、子どもたち自身の議論の場を設けるよう提案します。
世田谷区の全事業に環境配慮が行き渡るよう、区職員の意識向上に向けた研修の充実を求めます。予防原則にのっとり、環境施策を徹底的に進めてください。
世田谷区気候危機対策基金が創設されます。環境教育、啓発活動の取組を強め、区民から積極的にアイデアを募集し、若い世代の参加、参画を引き出すなど、有効活用をしていかなくてはなりません。環境配慮型リノベーション事業、太陽光発電設置の卒FIT、区庁舎に導入予定のEV急速充電器の区民利用促進などは、世田谷区民のエネルギーの脱炭素化への支援として有効です。みどり率の向上や樹木の保存、グリーンインフラの充実、歩いて楽しいまちづくりなど、脱炭素に向けた都市整備も進めていくよう求めます。
コロナ対策として、生活者ネットワークは、これまでも一貫して、重症化しやすい高齢者を中心に、クラスターが起きやすい施設や福祉、医療などエッセンシャルワークの現場を重点的に感染症対策を進めるよう訴えてきました。令和四年度も限られた資源を区民が有効に活用できる対策の徹底を求めます。