第2回定例会 一般質問と答弁 2025.06.12 おのみずき

令和7年6月 定例会06月12日

生活者ネットワーク世田谷区議団は、議案第百二十号「令和七年度世田谷区一般会計補正予算(第二次)」について、賛成の立場から意見を申し上げます。

 今回の補正予算案は、五月二十七日に閣議決定された予備費による物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用した物価高騰対策として編成されたものです。米をはじめとするあらゆる物価の高騰により区民生活がますます逼迫する中、住民福祉の増進を第一義的目的とする区としても、その対策は急務です。しかしながら、今次補正予算案の提案内容には、施策判断の妥当性という観点から課題が残されていると考えております。

 第一に、せたがやPay以外の政策手法は十分に検討されたのかという点です。委員会での事前説明においても、複数会派より質疑がされていましたが、区側からは、住民税非課税世帯には既に給付金の支給がある、速やかな事業執行が求められている、広く行き渡らせるには、やはりせたがやPayといった従前と同様の説明が繰り返され、本当に多様な選択肢が丁寧に精査、比較検討されたのかに関して十分な説明がされたとは思えません。

 第二に、これまでの事業検証は適切に行われてきたかという点です。物価高騰への対応と消費喚起は、本来その目的に鑑み区別されるはずですが、これまで行われてきたせたがやPayを通じたポイント還元事業の効果検証は、消費喚起による地域経済への波及効果という側面に大きく偏っていたように見受けられます。利用者アンケートや区民意識調査等の過去の調査を見ても、区民生活における物価高騰対策としての効果がどの程度あったのかという側面からの検証が十分になされてきたとは言えません。加えて、地方創生臨時交付金を活用した住民税非課税世帯への給付金事業に関しても、その支給金額や手法等について、区民の実態を最もよく把握している区による事後検証が必要だったのではないでしょうか。

 第三に、今、本当に支援が必要な人たちに支援が届くのかという点です。一般的に、キャッシュレス決済の利用率は、年収が低いほど低くなる傾向が示されており、せたがやPayも例外とは考えにくいことから、当該事業目的の一つである生活者支援の生活者から、低所得者層は構造的に排除されていると考えるべきです。こうした課題を内在する政策手法を、幾ら一定の給付金があるとはいえ、米すら買えない人たちがいる今、あえて選択し、限られた予算を充てる妥当性がどのように説明されるのか疑問が残ります。

 また、せたがやPayでは、現状、利用者の属性等に関する詳細な統計データは収集されていません。こうした中、今、最も支援が必要な層の人たちが本当に裨益したのかという事業検証にも、依然として課題があります。

 以上を踏まえ、生活者ネットワークとしては、せたがやPayという手法自体を否定するものではありませんが、今回、物価高騰対策として、せたがやPayしか方策が提示されなかったことを大変残念に思い、区にはぜひ今後の改善を求めたいと思います。特にいつ終わるか見通せない物価高騰対策として、必要な人に確実に支援が届く新たな取組を含め、ぜひ幅広く施策を検討いただくこと。さらに、せたがやPayに関しては、より詳細な利用者情報の統計データ取得を含め、事業検証を丁寧に行っていただくことを要望し、議案第百二十号「令和七年度世田谷区一般会計補正予算(第二次)」に対する意見といたします。(拍手)