「3.11 被災地支援の現場から〜仙台での被災地支援の報告から学ぶ〜」

8月ネットサロン 報告

8月2日(火)18:30〜20:30
場所 Cafe&Dining 素々(生活クラブ館 地下1階)

ゲスト 今野晴貴さん(POSSE代表)
    川村遼平さん(POSSE事務局長)
コーディネーター 桜井純子

世田谷区・下北沢を拠点にして、若者の就労問題の支援に取り組むNPO法人POSSEの方々をゲストに迎え、震災後の仙台でのボランティア活動を中心にお話を伺いました。
POSSE代表の今野さん自身も仙台出身で、実家が被災し、ライフラインが断たれることの大変さを身を持って経験したとのことでした。

〈今野さんの報告から〉
以前から仙台で若者の支援活動をしていたPOSSEが、仙台でのボランティア活動を東北大学の学生とともに開始。長期的な支援を視野に入れた活動をしたいと考えているが、学生は授業があり、なかなか難しい。首都大学東京のように、ボランティア活動を公休扱いしてもらいたいと思う。
実際の活動は、仮設1500戸の物資搬入と引っ越しのボランティア。引っ越しのボランティアをすることで、それぞれの家庭の事情もわかり、現地のことを一番知っている団体になってしまった。
避難所から仮設に行きたくても、仮設に入ると生活費がかかってしまうので躊躇していることもわかった。
仮設の立地についても、自分たちがかかわった南仙台の仮設住宅は、ビルの立ち並ぶ都市の真ん中にあり、突然出現したプレハブの建物の住民と周辺住民との交流が生まれることが難しい状況だった。
みなし仮設という形式で、賃貸住宅を自治体が借り上げ、そこに住んでいる人も多いのだが、点在するのでそれぞれへのきめ細かな支援は難しい状況だった。

■支援からみえてきたことは
・被災地には、パフォーマンスをする地域に厚い支援が行き、目立たないところには支援が薄いという現実。
・イベント開催は多いが継続支援が足りない。
■現在のおこなっている生活支援とこれからの支援
・仮設を通るコミュニティバスの実施。通院などで必要としている人のニーズにこたえる。
・みなし仮設に暮らす人々への支援。ここにもコミュニティバスを通すことはできないか。

★このサロンに参加した保坂展人・世田谷区長から
 みなし仮設を世田谷区でも設置するので、賃貸住宅を提供していただける方を募集している。東北各地に移動するボランティアバスを検討中。