第3回定例会 決算特別委員会 2019.10.15 田中みち子

田中みち子 委員 皆様、おはようございます。それでは、生活者ネットワークの補充質疑を始めたいと思います。

 

台風十九号の豪雨の被害が日に日に明らかになっています。けさの報道では、死者五十八名、行方不明十七人、けが人が二百十一人にも上ります。被災された皆様に心よりお見舞い申し上げるとともに、お亡くなりになられた方々にお悔やみを申し上げます。一日も早い復興をお祈りします。

台風は年々大型化し、地球温暖化による異常気象は深刻さを増しており、グレタさんが国連気候行動サミットで訴えたように、利便性だけを追い求める政治からの転換が求められます。

先ほど控室のほうに台風十九号に関する報告をいただきましたけれども、区内でも、瞬間最大風速が三十五・二メートル、一時間の雨量が北沢観測所で三十六ミリを記録しております。多摩川が氾濫するなどの水害による被害も大きく、いまだ停電している地域さえあります。

まず、この被害状況と対応を確認したいと思います。

 

危機管理室長 先ほど委員から御紹介いただいた速報ですけれども、議会のほうにポスティングさせていただきました。

改めてでございますが、現在、各部におきまして確認中でございますが、現在判明しております主な被害としましては、浸水等の被害が四十四件、倒木等が三十六件、その他、塀の倒壊、看板の転倒などが二十件と把握しております。

浸水等の被害につきましては、本日より罹災証明の受け付けを開始しており、また倒木等につきましては、台風の翌日から道路の確認等を行い、現在対応を行っているところです。

 

田中みち子 委員 今、避難所でも、二十七カ所が最終的には開設されて、その中に五千三百七十六人が避難したということですけれども、玉川の所管、あるいは成城のあたりでも、成城ホールや喜多見東地区会館など、避難所に行ったんだけれども、入れませんでしたと、そういったお声が多く届いています。

そして、ペットの同行避難ができなくて、ペット連れで入ろうと思ったら、入れなかったと。それで近くのスーパーの駐車場、こんなところがペット連れの避難所みたいな形になってしまっていると、こういったことも聞いております。

実際に避難所を開設してどのような問題があったのか、運営上の課題は何だったのか、現時点で確認したいと思います。

 

砧総合支所長 砧地域では、ピーク時には合計で九カ所の避難所を開設いたしましたけれども、砧では、約二千九百名の方が避難されました。早い段階では、あくまで自主避難所として開設した経緯もございまして、避難者の方は身の回りのものは自分で水とかタオルケットなどを持ってくる方も多くいらっしゃったところでございます。

また、ペット同行の避難につきましては、砧地域では施設ごとに柔軟に対応させていただいたところでございます。

また、震災時と違いまして、水害時の避難所の対応については、今後また新たに検証していかなければいけないというふうに考えてございます。

 

田中みち子 委員 今、避難所などでは、事前に毛布などを持ってきてくださいよというようなことがあったかと思います。これは一時的な避難所だったということではあると思うんですけれども、やはりお年寄りとか障害のある方、また小さなお子さんをお連れの方など、すぐにでも何も持たないで避難してくれと、こういったことが重要なんだと思うんです。

そして、今回、その一時避難所がそのまま避難所になってしまったということで、やはり備蓄なんかも足りなくなるとか、本当に問題があるのではないかと思いますけれども、そのあたりのお考えを聞かせてください。

 

危機管理室長 当初開設いたしました自主避難所、受け入れ施設につきましては、区内の集会施設等を開放したため、備蓄等を行っていない施設が多く、今お話しいただいたように、食料、毛布等の持参をお願いすることとなっております。

今後につきましては、避難者を受け入れる施設の開設等に当たって、備蓄、また備蓄スペースの課題等がございますので、今後どのような対応ができるか、しっかり検討してまいります。

 

田中みち子 委員 ぜひお願いします。

それと、報道で見たんですけれども、台東区のほうで、住所のない方へ避難所の受け入れを拒否した、こういった報道があったわけですけれども、この世田谷区では、こういったあたり、どのような対応ができるのかというのを確認したいと思います。

 

玉川総合支所長 今回の台風のホームレスの方の対応に当たりましては、事前に玉川総合支所のみならず、京浜河川事務所等々の協力により、事前周知をするとともに、玉川総合支所においては、多摩川緑地広場管理公社をホームレスの受け入れ施設として準備をさせていただいたところでございます。

また、当日におきましては、多摩川緑地広場管理公社が、避難勧告等が出ました関係もありまして、職員の安全等を確保する関係で、避難勧告が出た時点では避難所は閉めさせていただきました。

なお、けさですけれども、現場のほう、職員に確認し、現地においてはホームレスの方々については確認ができていない状況でございます。

 

田中みち子 委員 今聞いたところだと、避難所にしたところが避難勧告を受けたということで、やっぱり想定外の災害というのがこれだけ繰り返されているわけで、しっかりと検証していただいて再構築ということが必要なのではないかと思います。

あと、土のうですね。これも本当にあちこちで、土のうで事前に対策を立てているお宅など、いっぱいお見受けしました。足りないんではないかなとか、場所によっては本当に足りなくなっているんではないかなと心配しているんですけれども、そのあたりの状況というのはいかがだったでしょうか。

 

土木部長 今回の台風十九号に対しましては、先週中ごろから追加で作成しまして、これまでの備蓄を含めまして、最終的には一万五千袋を用意しております。この一万五千袋につきましては、土のうステーションでの区民への配布、多摩川での越水対応などで全て使い切っております。

なお、土のうを必要とする区民の方々全員に行き渡っていない状況がございます。

なお、今回、一万五千袋用意して使い切りましたのに対しまして、前回の台風十五号では、土のうステーションから出たのが千袋、昨年一年間で土のうステーションで使用した数が五千四百袋でございます。

 

田中みち子 委員 追加したけれども足りなくなってしまったということで、やはりこれは事前に、区民一人一人の水害に対する備えということも大変重要だと思うんですね。やっぱりポリ袋なんかに入れて、自分で簡単な土のうをつくれるということもあるかと思います。水防訓練なんかも実際行っていますけれども、もっともっとたくさんの人が来ていただくように、啓発なども改めて要望したいと思います。

あと、今回の台風は、本当に大型化しているということが、これだけ事前に騒がれていたわけなんですけれども、今回、危機管理室として、どれぐらいの危機管理ということができていたのかということ、ちょっと甘いんではないかななんていうふうに思ったりもするわけなんですが、そのあたりを伺いたいと思います。

 

危機管理室長 猛烈な台風であることから、通常ですと、水防本部を立ち上げるんですけれども、区長からの指示ということで、十月十日に災害対策本部を一気に立ち上げまして、全庁挙げて対応したところでございます。

災害対策本部の対応では、避難所の開設の数、職員の配置等が挙げられますが、さまざまな課題が、今回の台風を経験しまして、いろいろございます。それを一つ一つ検証しまして、しっかり対応するとともに、今後、地域防災計画等も修正がございますので、そういったところにも反映してまいりたいと考えております。

 

田中みち子 委員 そうですね。今回、きょうから罹災証明が始まったわけですね。ですから、今お話しいただいたような被害状況から、さらに家庭ごとの状況が見えてきて、被災された方々の御意見が直接伺えるということになりますので、ぜひそこは丁寧にお話を聞いていただいて、今回、避難所開設も含めた事前準備というところも、やっぱり避難所運営そのもののあり方ですよね。こういったところは早急に検討していただいて、そして、再構築ということが必要になってくるんだと思うんです。ぜひ次の防災計画、しっかりと生かしていただいて、しっかりこの教訓を生かしていただきたいと要望いたします。

あと、都市整備の所管のほうでも取り上げたんですけれども、今回、倒木が三十六件あったということです。根の問題などがあるのかどうかというのは、撤去してしまってからではちょっとわからないんじゃないかと思いますので、ちゃんとその前に調査をしていただきまして、緑化、そして防災、こういったところが今後に生かされますようなことを要望したいと思います。

そして、次の質問に参ります。

先週の七日の福祉保健所管では、介護の社会化に逆行する介護保険制度について、会派としての対応を求めました。きょうは区長がいらっしゃる補充質疑ですので、改めまして、区長から国に対する情報発信を求めて質問いたします。

二〇一五年には、要支援が市区町村の事業となる大きな転換がありましたが、さらに、二〇二一年の次期改定に向けて、社会保障審議会では、要介護一、二の訪問介護の生活援助と通所介護を介護保険対象から外し、自治体の地域支援事業へ移行する方向が示されています。介護予防・日常生活支援総合事業についての検証もしないままに、自治体の地域支援事業へ要介護一、二まで広げようとしています。

さらに、ケアプラン作成に利用者負担を導入することも検討されています。ケアプラン作成は必須であり、自己負担ができない場合はサービスも使えず、介護の重度化やQOLの低下につながることは明らかです。

要介護一、二の方の約六割の方が生活援助を利用しています。実際に要介護二の認定を受け、介護サービスを利用する男性からは、支援があってこそのよりよい生活です。介護一、二を切り捨てるということは、将来、介護度の高い人も切り捨てる可能性があり、怖いです。また、サービスを提供する区内の団体などからは、介護保険は要介護三からの重度中心型となり、要介護一、二を軽度と位置づけるサービスを削減するのはおかしいと、こういった声がたくさん上がっています。

保坂区長にも、現場の声がたくさん届いていると思います。こうした現場の声を国に届けていただいて、実態に合っていない制度の変更に対して改善を求め、申し入れをしてほしいと考えますけれども、見解を伺います。

 

区長 今お話があったように、国の社会保障審議会におきまして、現在、介護の軽度者として要介護一、二の生活援助サービス等の総合事業への移行や、ケアプラン作成の利用者負担の導入等について、次期介護保険制度の改正に向けた議論がまさに行われていると聞いています。

区におきましては、平成二十八年四月より総合事業を開始して既に三年半が経過しまして、かつての介護予防サービス、訪問介護や通所介護の利用者の総合事業への移行は、大きな混乱なく円滑に実施することができましたが、多様なサービスの充実や介護事業者の参入促進など、まだ課題が多い状況にあると考えています。

また、介護保険サービスを利用する際の基本となるケアプラン作成の利用者負担の導入については、利用者への影響が大変大きくなると懸念をしております。

要介護一、二の総合事業の移行に関しては、今年度、既に全国市長会から国に対して拙速な検討は避けて慎重を期することと要請がされました。区としては、特別区長会などを通して、利用者への影響が大きい制度改編について、国にしっかりと意見を言ってまいりたいと思います。

また、介護事業者自体も、前回の改正で非常に経営が苦しくなっている、人手不足、こういった問題もあります。あわせて要望を強めていきたいと思います。

田中みち子 委員 ぜひ区長、強いリーダーシップでもって情報発信していただきたいと要望いたします。

次に、性犯罪、性暴力を根絶するための質問です。

まず、平成三十年度の世田谷区内で起きた性犯罪の発生件数について伺います。

 

危機管理室長 性犯罪の発生状況でございますが、平成三十年度中の強制性交や強制わいせつ等の性犯罪の発生件数につきましては、区内で六十三件となっております。平成二十九年度と比較しますと、十四件の増となっております。

 

田中みち子 委員 今、あわせて御答弁いただきました六十三件ということですけれども、詳細を詳しく見ますと、レイプ件数ということでは十四件から十二件と、ことし二件減っています。そして、強制わいせつが十六件増加しておりまして、トータル、合わせて六十三件となります。この件数は認知された件数であって、氷山の一角であるという認識のもとに、性犯罪を未然に防止する対策が求められます。

災害・防犯・オウム問題対策等特別委員会では、区内の刑法犯罪認知件数が報告されているわけですけれども、強盗やひったくり、特殊詐欺とか、こういったものになるんですが、性犯罪の発生状況というのは報告をされません。被害者が増加している、ですから、その実態というのがわからなければ、対策は立てられないと思うんです。今後、この特別委員会で報告することはできないでしょうか。

 

危機管理室長 今、委員からの御提案いただいた趣旨を踏まえまして、今後につきましては、性犯罪の発生件数につきましても、警視庁の公表にもよりますけれども、特別委員会のほうで御報告させていただきます。

 

田中みち子 委員 年に一回で、二月か何かに報告があるというようなことで伺いましたので、そのタイミングでぜひ御報告をいただきたいと思います。

そして、防犯メールからは頻繁に不審者情報が届きます。子どもたちが下校する時間帯なんかも多くあって、保護者の心配は尽きません。通学路の防犯カメラの設置などは進んできていますが、強制わいせつの被害者の中には小学生もいました。パトロールを強化するなど、さらなる対策が必要だと考えますが、見解を伺います。

 

危機管理室長 未然防止をする取り組みとしまして、現在運用しております二十四時間安全安心パトロールの巡回ルートに学校、駅周辺を加えまして、巡回強化を図っております。

また、区内で活動いたします事業者の皆様に、世田谷区ながら見守り活動協定を締結しておりまして、女性や子どもの見守り活動を実施しております。今後につきましても、事業者に呼びかけ、見守り活動を拡大してまいります。

 

田中みち子 委員 ぜひ防犯パトロールの強化の部分で、やはり公園などで、実は小さい子どもたちに声かけが多いというのは以前も質問で取り上げたんですけれども、ぜひ公園のほうも防犯のパトロールを回していただけたらと思います。

そして、性犯罪を未然に防ぐ取り組みとして、危機管理室では、世田谷区スクラム防犯ガイドブックというのを作成しているということで、所管課のほうからいただきまして、中を見させてもらいました。大変よくできていました。性犯罪被害者の相談窓口の案内、性犯罪者じゃないですね。普通の犯罪の被害者の相談窓口の案内などがしっかりと後ろに記載されていて、よいなと思ったんですけれども、性暴力被害者の相談窓口の案内というのが入っていません。性暴力の被害者は、心身の大きなダメージに加えて、誰にも言えないというような、そういった理由から、その多くが相談をできずにいるわけです。万が一被害に遭った場合、事前にどこに連絡したらいいのかというのを知っていることは大切だと思いますので、ぜひ改訂をいただいて、そういった中身というのも更新していただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

 

危機管理室長 性犯罪の被害者に対します対応でございますが、区では、性犯罪を含め、犯罪被害者の相談窓口を案内いたします、今御紹介いただきました世田谷区スクラム防犯ガイドブックを配布しております。そちらのほうで対応しておりますが、内容のほうは更新させていただきまして、丁寧に対応していきたいと思います。

今後は、増設されました相談窓口の案内や、女性などを狙った犯罪への防犯対策を拡充させまして、改訂版世田谷区スクラム防犯ガイドブックを活用し、対応していく予定でございます。

 

田中みち子 委員 都内になんですけれども、被害に遭われた方からの相談を二十四時間三百六十五日で、医療機関や警察にも付き添う、あるいは必要な支援につなぐ、これがワンストップでできる東京都性犯罪・性暴力被害者ワンストップ支援センターなどができています。被害者の心身の負担の軽減、そして早期の回復、被害の潜在化の防止に向けて、こうした窓口の案内などをしっかりとその中に盛り込んでいただきたいということを要望します。

そして、性暴力を根絶する上で必要なことの一つに、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス・ライツに基づく性教育を義務教育のうちに実施すべきことは、これまでも何度も取り上げて、さきの一般質問では、性教育の手引が改正されたことに伴う対応などを求めてきました。

そして教育委員会では、この改正に伴って、東京都教育委員会の性教育モデル授業に手を挙げたということで大変評価をいたします。十月二十三日、世田谷中学校で初めてモデル授業を行うということですけれども、その授業内容、そして配慮の事項などについて確認をします。

 

教育政策部長 このモデル授業では、学習指導要領に示されている生殖機能の成熟や性感染症だけでなく、高等学校において学習する内容である避妊や人工妊娠中絶などについても取り扱う予定となっております。

一方、学習指導要領に示されていない内容を取り扱う授業を実施することから、生徒の性的指向や宗教等に配慮するとともに、生徒本人や保護者の理解を得ながら進めることが必要となってまいります。

そのため、事前に学習の流れや内容等について生徒及び保護者に示し、了解を得るとともに、別の内容での授業を希望する生徒に対しては、学習指導要領に基づいた授業を別室で行うなどの対応を行うこととしております。

 

田中みち子 委員 別室でも行うということですね。このモデル授業で扱うということになった場合、学習指導要領に示されていない妊娠や人工妊娠中絶、そういった内容も取り扱うということで慎重に、別室でも行うということですけれども、一歩を踏み出した性教育が後退することがないように検証した上で、全校へと展開すべきと考えますけれども、教育委員会の見解を伺います。

 

教育政策部長 このモデル授業につきましては、区立小中学校の教員に公開し、学習指導要領に示されていない内容の授業の進め方や生徒の反応を、実際に参観することを通して、各学校で具体的に取り組む際の参考になるようにしております。

また、授業後には、生徒や参加した教員、保護者に対してアンケートを実施いたしまして、東京都教育委員会と連携して、モデル授業の成果や課題を検証する予定となっております。

今後、検証結果などを学校長会等を通じて周知するとともに、今後も公開授業を実施するなどして、区立学校において学習指導要領に示されていない内容等を取り扱った授業等、性をめぐる現代的な環境や課題を踏まえた性教育が適切に行われるよう、各学校の取り組みを支援してまいります。

 

田中みち子 委員 今、このモデル授業でも扱うことになった人工妊娠中絶ということです。十代の人工妊娠中絶がどれぐらいあるのかということを申し上げたいと思います。平成二十八年度では三十四件、二十九年度では四十二件、三十年度では少し減りましても二十一件あります。そして、最年少は十三歳です。また、二十二週を超えれば人工妊娠中絶はできませんので、出産している場合、可能性などもあるわけです。

モデル授業は中学三年生を対象に実施しますけれども、その前に妊娠する子どもがいることを重く受けとめ、教育委員会だけでなく、関連所管が連携した対応を進める必要があります。

保健所としても、このモデル授業に出席していただいて、今後の授業におけるリプロの取り組みが進むよう、連携した体制を求めますが、答弁をお願いします。

 

世田谷保健所長 区では、総合保険計画である健康せたがやプラン(第二次)におきまして、多角的に女性等の健康づくりを支援しております。委員御紹介の性教育のモデル授業につきましては、母子保健を初め、女性の健康づくりなど、若い世代にわかりやすく伝える手法の一つとして有効になるのではと考え、保健所の職員も視察を指示しております。