第4回定例会 一般質問と答弁 2025.11.28 関口江利子

令和7年12月 定例会11月28日

まず初めに、二〇三〇年に向けた清掃事業の取組についてです。(仮称)用賀複合施設は、エコプラザ用賀を建て替えて新たな複合拠点に整備するもので、二〇三一年に竣工予定です。エコプラザ用賀は、私も小さな娘を連れて、塗り絵やキッズネイルをしに行った思い出があります。キッズコーナーや環境学習向けの蔵書、資源リサイクルについての展示など、行けばそれなりに楽しいのですが、残念ながら決してにぎわっている施設とは言えず、もったいないと感じていました。

 今年度中に基本構想を策定するということで、ぜひ地域住民が行きたくなるような、子どもがわくわくするような、地域に密着した施設にしていただきたいです。地域住民の関わりや周知について、どのように進めるのか伺います。

 建て替える施設は、省エネルギーの推進と再生可能エネルギーの活用で、年間のエネルギー消費量をほぼゼロにするニアリーZEB仕様と聞いています。設計段階から全ての工程で環境負荷を減らす環境対応型建築となるよう求めます。例えばマイボトル用水道直結型浄水器の設置、ペットボトルを使用しない自動販売機、手洗い場での石けん利用など、小さなことから環境配慮行動に取り組む姿勢を来訪者へ見せてください。

 現エコプラザ用賀にあるリユースコーナーや用賀福祉作業所、エフエム世田谷などに加え、清掃・リサイクル部と環境政策部、世田谷区シルバー人材センターなどの機能が追加されます。一見ばらばらで、これまで関わりはなかったかと思いますが、それぞれの持ち味を生かして連携ができないでしょうか。

 上用賀にある発達障害者就労支援センター「ゆに(UNI)」は、施設外就労として、エフエム世田谷などの業務に参加しています。例えば同居する用賀福祉作業所の就労移行に向けた連携など、相互に連携し合えないでしょうか。見解を伺います。

 環境政策部局が一緒に入ることで、環境学習を盛り込んだ普及啓発を進めると伺っています。子どもから大人まで、清掃事業や環境問題について、体験型で楽しみながら学べる恒久的な展示施設とすることを求めます。

 生活者ネットワークは、長年にわたり、プラスチックの分別収集を進めるよう訴えてまいりましたが、本年二月の区民生活常任委員会で、ようやく二〇三〇年度中に着手する方針が示されました。

 御存じの方も多いと思いますが、十一月十九日付の日本経済新聞に、プラごみ回収背水の陣というあまりうれしくない見出しで当区が掲載されました。世田谷区がプラスチック分別収集を始めていない最後の区で、予定どおり始められなければ、清掃工場の整備に関する国の交付金が下りなくなる、それだけではなく、遡って返還の必要が生じるという内容でした。

 世田谷区の九十二万人という人口を考えれば、道筋を立てるのに時間を要したことは一定の理解を示しますが、新聞に二十三区の清掃事業の足を引っ張っている区のような取り上げ方をされるのは不本意です。資源循環という次世代につなぐ大事な取組の一歩でもあります。可能な限り、二〇三〇年度より前倒しで実施すべきと考えますが、見解を伺います。

 分別収集と再資源化を成功させるには、長年プラスチックをごみとして排出することが当たり前になっている区民の理解が最も重要です。具体的にどのように進めるのでしょうか。また、適切な分別がされていなければ再資源化できません。資源化率を上げるために、開始後のサポートについても見解を伺います。

 新たに始めるプラスチックの分別収集、再資源化、また、災害時や緊急時の地域性を把握した迅速な対応、常時の福祉的役割を果たすためには、地域に根差した現場対応力を持つ区の直営職員の力が重要です。人材確保が困難な中、必要な人材を守り、起こり得る課題や今後の社会状況の変化に柔軟に対応するためにも、区の役割がますます重要と考えますが、見解を伺います。

 次に、前回、今回と多くの方が取り上げている(仮称)終活支援センターについてお伺いします。

 当区には、安心して年を重ねていくための支援として、認知機能が衰え、判断能力が十分でなくなった人を対象とした成年後見制度、判断能力に不安のある人を対象としたあんしん事業があります。そして、国策の後押しもあり、頼れる身寄りがなく、住民税非課税等の条件つきではありますが、判断能力のある高齢者を対象とした高齢者終身サポート事業が二〇二六年七月から新たに始まろうとしています。認知機能に応じた三段構えの支援体制ができると期待しています。

 高齢者終身サポート事業に加えて、全区民を対象とした総合相談窓口を備えて開設する(仮称)終活支援センターは、区内のあらゆる福祉機関と全方位的に連携を取ることが示されていますが、具体的な仕組みづくりが重要です。区の見解を伺います。

 例えば、高齢・障害部署との連携は特に必要と考えられますが、現況の第九期世田谷区高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画や、せたがやインクルージョンプランでは、終活支援は触れられていません。本人の意思決定支援、権利擁護の観点で終活支援について盛り込むことを求めます。

 支援に当たる職員に対しては、高齢者が生活で直面する困り事に対応する知識はもちろんのこと、障害理解や困難事例、ひきこもりを抱える八〇五〇問題等の社会課題への理解を深めるための研修も行うよう求めます。また、高齢期の支援には同性介助など、ジェンダーの視点やLGBTQへの理解は欠かせません。あわせて意識の向上を求めます。

 先日、シンポジウム、世田谷版地域包括ケア10年に参加しました。認知症専門医で、多職種が連携してよろず相談を受ける暮らしの保健室も運営されている、ふくろうクリニック等々力の山口院長先生のお話が深く心に残りました。本人が中心と言いつつ、ケア提供者に係る責任の重さから管理しがちになってしまう今の地域包括ケアから、本人のQOL、生活の質の向上が中心としたケアに変えていくことで、本人も自分をケアする側に立つことが、これからの地域共生社会に必要であるというお考えでした。

 QOLに大きく影響されるにもかかわらず、支援が非常に困難なことの一つが金銭管理です。依存やこだわりなどでライフラインが止まる、必要なものが購入できないなど、セルフネグレクトの状態になっていても、判断能力がある方の場合、本人の了承がなければ支援に入れません。本人が任せてもいいと思えるまで時間をかけて信頼関係を築くことは大前提ですが、QOLを大きく損なうおそれのある場合は、本人も自分を守る権利を背負い、緊急事態として金銭管理の支援に入れるようにすべきと考えます。区の見解を伺います。

 最後に、本事業のサービスには、入院入所手続支援があります。入院入所中の空き家となった自宅の管理も行ってくれるうれしい支援です。しかし、高齢期に病気やけがで入院した場合、元どおりに回復して退院できるとは限りません。訪問介護、診療、リハビリが必要になったり、手すり等の福祉用具や配食サービスなど、生活の支援が必要になることもあります。安心して在宅での生活を再開するには、退院後の在宅生活に向けた早めの準備が非常に重要です。支援メニューに退院支援を加えることを求めます。

 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手)

◎清掃・リサイクル部長 私からはまず、(仮称)用賀複合施設に関する周知等について御答弁いたします。

 (仮称)用賀複合施設の整備に際しては、区の街づくり条例等関係法令の規定に基づいて、建築の構想を公表するほか、定められた範囲の住民の方や事業者の方を対象とした説明会を今後予定しており、そうした機会を通じて、幅広い意見を区民の皆様から伺いたいと考えております。また、より多くの区民に施設を知っていただき、完成後の利用につなげるよう、完成前の段階からの周知PRに努めてまいります。

 次に、(仮称)用賀複合施設の普及啓発の取組、施設内の連携、環境への配慮について一括して御答弁いたします。

 (仮称)用賀複合施設の仕様や運用などにつきましては、基本的な方向性を示しつつ、竣工時点で時代遅れの施設とならないよう、現時点で完全にコンクリートすることなく、可能な限り最新の社会状況、技術環境、区民ニーズ、行政需要等を反映できるよう、柔軟性を持たせた検討を行ってまいりたいと考えております。

 組織連携では、普及啓発分野での環境部門と清掃部門の連携を予定しておりますが、例えば福祉作業所にリサイクル事業の一翼を担っていただき、その取組をエフエム世田谷で御紹介いただくなど、様々な連携の可能性があると考えており、今後検討を進めてまいります。

 また、建設時点で最新の環境配慮性能を持つ建物として整備されるものと考えており、建物の機能や設備の性能を来訪者に紹介すること自体が、環境学習につながるよう取り組んでまいります。

 普及啓発や子どもたちへの学びの視点から、特に体験に重点を置きたいと考えており、(仮称)用賀複合施設や区内二つの清掃工場、リサイクル千歳台、ガラス瓶選別施設リセタなどとも連携を取りながら、総合的な普及啓発を展開することができる施設となるよう検討してまいります。

 次に、プラスチック分別収集について、一括して御答弁いたします。

 プラスチックの分別収集には、再資源化事業者の選定、中間処理施設の整備、車両と人員の確保などの準備が必要です。また、新たな分別は区民に理解と負担を求めることとなることから、事前の丁寧な周知説明が必要であり、区内全域で繰り返し説明の場を設け、分別の効果をお示ししながら、分別の必要性を説明し、また、具体例を交えた分別方法の御説明などを行うとともに、様々な広報媒体を活用した重点的な広報を行うことを予定してございます。

 これらの十分な準備のためにも、現時点では分別収集の開始は令和十二年度、二〇三〇年度からとすることが妥当と考えてございます。また、分別収集開始後も、広報媒体等による周知を継続するとともに、分別が不十分な場合には警告シールを貼り、収集しない対応をとるなど事例に応じた排出指導も併せて行い、排出ルールの浸透に努めてまいります。

 最後に、今後の清掃事業を担う職員の役割と人材育成についてです。

 新たな分別の定着に向けた排出指導体制の構築や、災害時の他自治体からの応援職員との連携など今後の清掃事業に従事する職員に求められる役割は多岐にわたり、多面的な技術の習得とその継承が大変重要と考えてございます。そのためにも区が担うべき役割を果たすために必要な体制を構築するとともに、職員に対し、目指すべき職員像とそこに至るキャリアデザインを示し、育成する必要があると考え、今年度よりその取組に着手したところでございます。

 今後も職員への継続的な意識づけやメンターとなる職員を育成するなど、技術の継承と蓄積を進め、清掃事業のさらなる質の向上に取り組んでまいります。

 以上でございます。

◎保健福祉政策部長 私からは、終活支援関連、御答弁いたします。

 終活支援センターでは、身寄りがなく、地域の見守りやつながりを求める相談や、親亡き後の障害者の地域生活に関する相談など、その方の状況に応じて様々な相談が寄せられることが想定されます。また、支援者が高齢サービスや障害サービスを提供する中で、終活に係る支援が必要な区民を認識するケースも考えられます。

 個々の生活課題や家族状況に応じ、制度のはざまで抜け落ちたり、見過ごされたりすることがなく、必要な方へ必要な支援を届けるためには、多機関の連携が必須となります。終活支援センター単独では解決できないことが大半であり、各関係機関とより円滑な連携の仕組みを整備してまいります。

 お話しの計画への位置づけについては、今年度より検討の始まる高齢介護計画、インクルージョンプランの中で議論してまいります。

 次に、研修についてです。終活支援センターの相談支援では、法や制度などの専門知識が必要不可欠であると認識しております。委託先として検討している社会福祉協議会では、これまで成年後見センターで培ったノウハウを生かした支援ができると考えております。支援に当たっては、特に障害やLGBTQなどに関する理解や複雑で複合的な支援が必要な事例などの理解についても研修を行い、職員育成に取り組む予定です。

 次に、金銭管理についてです。身寄りのない方の金銭管理支援は、区としても重要なことと認識しておりますが、本事業における支援は、御本人の意思に基づき実施するものです。支援を継続する中で、認知機能が徐々に低下し、御本人による金銭管理が難しくなった場合は、あんしん事業を御案内します。さらに、認知機能が低下した場合は、成年後見制度の利用を勧めます。また、認知機能の低下が見られない場合でも、セルフネグレクトやギャンブル依存等でQOLの低下が見られるにもかかわらず、御本人が支援に拒否的な場合は、重層的支援体制整備事業の支援会議において、関係機関と情報共有し、支援方針を決めた上で、多機関協働の枠組みによる支援を行い、御本人のQOLの向上に努めてまいります。

 次に、退院支援についてです。高齢者は退院後、体力や身体機能が低下し、生活動作や服薬管理が困難になることがあります。安全な在宅生活を維持し、再入院を防ぐためには、医療、介護、生活支援の連携が不可欠と考えます。

 区はこれまでも、在宅医療・介護連携の取組として、在宅療養相談窓口の設置や地区連携事業を実施してまいりましたが、さらに、終活支援事業の中でもより円滑な在宅生活への移行が実現できるよう、関係機関と連携し、支援してまいります。

 私からは以上です。

◆ありがとうございました。今年も残るところあと一か月となりました。年末年始を皆さんはどのように過ごされますか。区内でも土日祝日、年末年始に稼働しない介護事業所が増えてきました。ケアマネジャーが必死に探しても対応できるヘルパーが見つからず、年末年始を短期宿泊施設、ショートステイで乗り切るしかない人がいます。数日間、食事と排せつの介助なしでは命に関わるかもしれないのに、絶対に自宅で新年を迎えたいと譲らない人もいます。

 あなたが言うなら、ショートステイに行ってもいいよと言われるまでの信頼関係の構築は、これまでケアマネジャーが長い時間をかけてシャドーワークとして行ってきたことです。元気なうちから寄り添った支援を行う終活支援事業がケアされる側もする側も納得できる支援になるよう今後も見ていきたいと思います。

 以上で終わります。